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Functional Ecologists - Science

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冯晓娟:POM和MAOM间微生物CUE的差异并不一致 (Chinese Translation) – Functional Ecologists

在这篇博文中,来自中国科学院植物研究所的冯晓娟研究员介绍了她的研究团队最近发表的工作——“微生物碳利用效率在颗粒态有机质和矿物质结合态有机质之间是否存在差异?”在这项工作中,她们比较了颗粒态有机质(POM)和矿物质结合态有机质(MAOM)中的微生物碳利用效率(CUE)。通常,学术界认为POM和MAOM是具有不同的有机质组成和营养物可用性的两种土壤功能库。 关于这项研究 土壤异养微生物作为土壤有机碳(SOC)的分解者和贡献者,对SOC的转化和长期保存起着核心作用。微生物CUE是表征微生物有机碳转化效率的关键参数,在土壤碳模型中广泛应用于描述微生物转化过程。如上所述, 当前学术界普遍认为POM和MAOM是两种具有不同组成、形成途径和环境持久性的SOC功能库。一些新一代模型(如Millennial模型)假设POM和MAOM具有相同的微生物CUE值。然而,最近的一些研究推测认为,由于MAOM中更高的养分含量和较高的底物质量,即MAOM中碳氮比较低,MAOM中的微生物CUE可能高于POM。然而,目前尚缺乏对比POM与MAOM微生物CUE的实证研究,这限制了土壤和生态科学家从微生物生理学属性的视角理解不同土壤功能碳库形成过程和效率。 The corresponding author Xiaojuan Feng (left) and the first author Lixiao Ma (right) of the paper (Credit: Xiaojuan Feng) 关于这篇论文 本项研究的关键在于分离POM和MAOM。她们尝试了很多种方法,最终选择使用Milli-Q水而非化学分散剂或密度剂(如偏钨酸钠),以减少残留化学物质对土壤微生物可能造成的干扰。尽管这种方法可能无法完全分离POM和MAOM,但她们观察到有机物质组成、微生物群落组成和磷的可利用性在POM和MAOM之间存在显著差异,表明所采用的方法至少在一定程度上区分了POM和MAOM。研究者进一步选取了25个具有不同土壤属性的天然森林和草地,从中分离出POM和MAOM,并使用18O标记水进行培养实验,比较它们的微生物CUE。与预期相反,由于MAOM和POM间微生物氮的可利用性是相似的,微生物CUE在POM和MAOM之间并没有一致差异。然而,随着微生物磷限制在POM中相对增加,CUEPOM/CUEMAOM随之降低。这一结果预示着,在磷限制增强的情景下,不同土壤碳库的微生物CUE差异可能增强。由于两种土壤功能碳库之间微生物CUE的微小差异可能对土壤有机碳库的稳定性和转化带来深远影响,未来应对POM与MAOM中微生物CUE的潜在差异给予更多关注。 Sampling sites and process of the experiment (Credit: Xiaojuan Feng) Collection and pretreatment of soil samples (Credit: the authors) Quantifying microbial CUE using incubation experiments with 18O-labeled water (Credit: the…

Masayoshi Hiraiwa on diverse communities for diverse interactions: impact of long-tongued pollinator loss in pollination networks (Japanese Translation) – Functional Ecologists

平岩将良  論文について  マルハナバチ類やチョウ類のような大型で長い口吻をもつ昆虫は、長い花筒や距をもつ多くの花にとって重要な送粉者です。彼らは複雑な構造をもつ花の進化にとっても重要な役割を果たしています。日本の海洋島である伊豆諸島は、マルハナバチ類やアゲハチョウ類が分布していないか少なく、植物の花の進化が起きていることが知られています。最も有名な例は、伊豆諸島におけるホタルブクロ属植物の花の小型化です。本州に分布するホタルブクロCampanula punctataは主にマルハナバチ類によって送粉されますが、伊豆諸島に分布する近縁のシマホタルブクロC. microdontaは花が小さく、小型のハナバチが訪花します。  伊豆諸島の島々(credit: Masayoshi K. Hiraiwa)  このように個々の植物種の花の進化事例は比較的よく研究されていますが、マルハナバチ類の不在が植物―送粉者のネットワーク全体に与える影響や機能についてはよくわかっていません。そこで私たちは本州と伊豆諸島のネットワークを比較し、長口吻送粉者の喪失が送粉群集に与える影響について調べることにしました。  研究について  これは島嶼生物学の文脈からみても興味深いトピックですが、人間活動等によるマルハナバチ類やチョウ類の世界的な減少が、植物―送粉者ネットワークや送粉サービスに与える影響についても深い洞察を与えてくれます。残された短い口吻をもつハナバチ類やハエ類は、マルハナバチ類がいない穴を埋めることができるのでしょうか?  これまで、送粉者の減少がもたらす影響は数種の植物と送粉者の種を用いた実験系によって検証され、多様な種が存在する自然系ではほとんど検証されてきませんでした。自然群集への影響を明確にするため、研究開始前に、植物組成が類似していて送粉者組成のみが異なる調査地を探しました。結果として、海浜植生を調査地として選びました。これは、海浜植生が広い範囲で共通して分布する海流散布植物を多く含み、植生が類似しやすい特徴をもつためです。また、伊豆諸島は本州に比較的近く、多くの送粉者種を共有しています。最も時間と労力を要したのは、マルハナバチや長い口吻をもつ他のハナバチ類がいる本州の調査地を見つけることでした。多くの海岸でこれらの種を観察することができませんでした。おそらく海岸開発や周辺の森林喪失など、さまざまな人為的影響によるものと考えられます。  海浜植物群集(credit: Masayoshi K. Hiraiwa)  調査の結果、マルハナバチが多く存在する本州のネットワークは長口吻送粉者と長花筒植物、短口吻送粉者と短花筒植物が相互作用していました。これは、一般的に観察される相互作用のパターンと同様であり、形態のマッチングが良い送粉者が訪花することで効率よく送粉が行われていました。一方で、マルハナバチ類のいない伊豆諸島では、異なる相互作用パターンが観察されました。長花筒植物に短口吻送粉者が訪花するなど、ネットワークレベルのミスマッチが生じ、植物群集全体の送粉効率が低下していたのです。  長花筒植物(ハマヒルガオCalystegia soldanella)を訪花するマルハナバチ(a, 本州)と小型ハナバチ(b, 海洋島) (credit: Masayoshi K. Hiraiwa)  これらの結果から、多くの生態系において一般的に観察されるマッチングが良い種同士の相互作用パターンは、異なる長さの口吻をもつ送粉者間の競争の結果生じたと考えられます。つまり、マルハナバチ類のような長口吻送粉者の減少は、送粉者のニッチシフトを介して、長花筒植物だけでなく植物群集全体の送粉機能を低下させる可能性があるということです。現在進行する送粉者の減少に対処する際には、相互作用していた植物だけでなく、植物群集全体に影響が及びうることに留意することが重要です。  著者について  平岩将良(credit: Masayoshi K. Hiraiwa)  私は現在、博士研究員として近畿大学に所属しています。送粉生態学の研究を始めたきっかけは、ハナアブに興味をもったことでした。本研究は、神戸大学の送粉生態学者である丑丸敦史さんのもとで博士課程在籍中におこなった研究です。送粉生態学ではミツバチやマルハナバチに注目が集まりがちですが、私は小型のハナバチやハナアブなどの多様な送粉者が、植物―送粉者ネットワークの中でどのような機能的役割をもつのかに興味があります。近年、人間活動等により送粉者の多様性減少や外来種の移入などが報告されています。このような送粉者組成の変化が植物―送粉者ネットワークや群集の送粉機能に与える影響が私の博士課程からの主要な研究テーマです。現在では送粉生態系に関わらず、群集の多様性の変化が種間相互作用に与える影響について研究を行っています。  Like the blog post? Read the paper here